在外ヲタクの（無）活動期
クリスマスが終わったと思ったら年の瀬だそうで。忘年会も大掃除も餅つきもない12月は師走と呼ぶのも憚られます。
ネットに公開する個人情報は少なければ少ないほど良いに越したことはないので（一応）明言せずにおりましたが、今年は１年間国外で過ごしておりました。
ヲタクという生き物はどこにいようとヲタクしないと生きていけないのでこの１年間耐えられるか不安だったのですが、まず結論から申し上げると在外ヲタ活は不可能です。対象が三次元だとなおさら。
物理的に無理なものは無理なので物理法則に逆らうことなく１年間過ごすほかないという意味では耐えうるものではありましたが、帰国予定がなかったら知らない間にヲタ卒していたことと思います。海外駐在がまわってきたら潮時ですね。
ユニバーサルワードとしての「ファン」に若干の株主要素が加わった日本のヲタクという定義においてはこの１年間で行ったネット警察に叱られない程度以上の狭義のヲタ活といえばアマゾンでの注文とＫへの納税*1くらいなのですが、もう自分の根っこの気質というかもう血がヲタクなので、この血を枯らさないためにも在外民のヲタク活動期もとい無活動期を歳末ヲタク総括代わりに列挙しておきます。
《ジャニーズ》
無理でした！！！！！！！！
日本でだってガラパゴスなジャニーズに海外で触れられるわけがあるかと。現場なしTVなし雑誌なし、頼みの綱のオンラインコンテンツなし、というわけでこれから海外で暮らす予定のある人に先に伝えておきたいんですが国外でアクセスできるジャニーズ公式コンテンツはない！！！！！！！！！！！！！！CD輸入でもしてください！！！！！！
他に合法的にアクセスできる情報はこのご時世99％Twitterしかなくて、公式コンテンツに触れられないことよりもこっちの方がずっと堪えた。情報がないことよりも情報が入ることの方がヲタクを蝕む。
もともと伝言ゲームが嫌いな性分だったのが、一度物理的にアクセスを絶たれると目に入るすべての情報が伝言ゲームなわけで、たとえば少クラの一コマやJweb*2の連載ひとつにちょっと不穏な感想をチラホラ見かけても自分の目で現物を確認できないんですね。もう明け透けに言っちゃうと好きな人が悪く言われてる理由を自分で確認できないんです。別に誰が悪いわけでもないしアクセスできない場所にいる自分が原因なんだけど、そんな不可抗力よりも気休め程度に検索かけて探りを入れてしまう、結局伝言ゲームを気休めにしようとする自分に気づいて何度か嫌な気持ちになりました。
ただ私は嫌な思いをしながらヲタクするのが何よりも嫌いだし、それを避けられない時が来たら迷わずヲタクを辞めると決めているので、そしてヲタク辞める気なんてさらさらないので、結果として避ける方を選んでいます。検索もしないしホットな話題についていこうとしない。これが帰国予定がなかったらヲタ卒するであろう最大の要因です。
そんな風に不要なストレスを避けて割り切るだけの器量があったので正直ツラい思いはしていないのですが、ひとつだけ、カツンの10周年と４人の最後を見届けられなかったことに関しては実感するたびに小さなショックを受けています。いつまでもあると思うな自担と仕事。マジで。
《舞台関連》
こっちもアクセスの手段がないのはむしろジャニーズより明らかなのですが、明らかすぎて逆に諦めるほかないという面もありつつ。
唯一違うのはネットコンテンツがあることかな。ただでさえ少ない安西くんのアメブロ更新がいつも待ち遠しかった。
こちらに関してはファン界隈に漂う株主要素がより顕著だからか、舞台を観に行けない、拍手を送れない立場のファンである自覚をひしひしと感じていたので、自分が関わることのできる範囲で感謝と応援の意を伝えるコメントとファンレターだけ送ってました。
ただ、今年は安西くんが戯曲にたくさん出たこともあって、本来劇場で拍手を送るのとは違う形で予期せぬ縁に巡り合えたことも多々ありました。
じたんが出る戯曲の和訳が手に入らないのでむりやり英語で読んだのは、舞台を愛好する自分にとっても英語学習者としてもいい経験でした。アルカディアをストッパードの言葉のまま、ストッパードの書いた背景に身を置いて読めたときは英語やっててよかったと思った。
前の趣味まるだしの記事でも触れたけど、こっちに来てゴッホ担になって、ゴッホの絵をこの目で一枚一枚見ていなかったら炎の人にこれだけこだわることもなかった。きっと感動するだけで終わってた。
舞台は生ものだし、舞台役者は客席からしか評価できないしするつもりもないけれども、安西くんのファンでいることと、ヨーロッパで暮らすことが連関してたくさんの出会いに巡り合えたことは素直に嬉しく思っています。物理的な差はもうどうしようもないしそこに言い訳する気もなく、この感謝の気持ちはひとまず本人にファンレターで伝えたので、あとは来年たっくさん拍手を送りに行くのみです。
《二次元》
結論：ありがとうCrunchyroll、ありがとうKindle、ありがとうPocket
Gy*oもH*luも日テ*見逃し配信もブロックされる中で公式コンテンツにアクセスできるほとんど唯一のサービスCrunchyroll、海外に暮らすお友達にぜひ教えてあげてくださいね。
Crunchyrollのユーリ配信とDMMの花丸配信で曜日感覚を保っていた下半期でした。
CrunchyrollとサンデーのKindle配信のおかげでなぜか純黒を観ないまま赤井秀一の女になりました。
海外サーバーではプレイできないはずだった刀剣のPocketリリースにより見事にさにわデビューを果たしました。ブラウザ版と同期できないのでバックアップが取れないままアイフォン５の寿命に怯えながらプレイしています。明石を失った日には折れるよりショック受けそうなので帰国したらいの一番にバックアップとります。
できないことの方が多かった在外生活ですが、ぶっちゃけ二次元方面においてはフットワークの軽さを発揮してオイシイ思いをしまくっていました。
バイブルこと魔女の宅急便*3のモデルになったスウェーデンの離島に（ストックホルムから片道４時間かけて）足を運んだり
GPFバルセロナなう♡したり（驚くべきことにこれ全部３月に撮ってた写真）（なう♡はしてない）
極めつけはこれ
まさかドレスデンに行く日が来るなんて夢にも思わなかったよ～～～！！！Ｋステにドハマりしたジャニヲタ～～！！！聞いてるか～～～～！！！！おまえ１年後にドレスデンいるぞ～～～！！！！！！
ヲタクはフットワークが軽くなるし旅行が楽しい～～！！ヲタクでよかった～～～！！！
ツイートの内容を大半二次元が占めてたのは直接ふれられるメディアがアニメ配信くらいしかなかったからです。国際配信した分だけ海賊版は出回るしリージョンブロック廃止しろなんてことは一ミリも思わないけど、閉じたマーケットのファン活動というのは閉じた環境でしかできないんだなあというのを実感する毎日でもありました。
できないことを数えるよりもできることを探して楽しむ方がずっと楽しいので、できる範囲でヲタクの血を枯らさぬように暮らしていた１年間でした。
楽しくないならヲタクやらない性分だから悩むこともなかったしわりとずっとヘラヘラしてたけど、それでも直接対価を払って現場に行く、直接メディアにふれる、というあたりまえのことができなかったのはずっともどかしかったので、帰国したらこれまでの分も込めてたくさんの拍手と声援を送りに行くつもりです。
あとこんな人気の少ない場所に書くべきことではないのですが、渡航にあたり声援を送ってくださった皆様、たとえ挨拶代わりだとしても折に触れて早く帰ってきてと声をかけてくれた友人、茶の間ですらない在外民のブログに☆をくださった顔も知らぬはてなユーザーの方々（直接お伝えする手段がないのでここで言いますがファンです、今後も静かに☆を送らせてください）、そんな些細な人とのつながりに、時にささやかに、時に力強く心を温められる日々でした。今年も１年お付き合いくださりありがとうございました。皆様良い年末をお過ごしください。
え～～待って、今年カウコンみられないの～～～～～～！！？！？
