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その1秒に震えたい

LikeA、それは予感という種火

ホテルペルマネント、チェックインです。



薄々感づいてはいるけどライカが完全にクセになってるな……?*1

スレイジーが熱狂の対象となっていった理由がわかったかもしれないなあ、と勝手に納得していました。
きっとこれは予感のエンターテイメント。何かが起こりそう、何かが明かされそう、何かを含んでいる、そういう予感が熱を孕みながら、その予感を膨らませに膨らませて完結していくのだろうなと思った。

その予感が回収されるか、ロジックに則って全体像が明かされるかの如何はマストではなくて、続編が始まるまでの間も抱き続ける予感の種火にオラァアアアとガソリンを撒いていくのがこのシリーズの役目なのかもしれない…既にガソリン撒かれたくて仕方ないんですけど。

私が普段好むのは完成された構造によってパズルのピースをぴったりはめていく戯曲性なんだけど、それとはまったく別の領域で、「ピースが足りないということがわかっている」という居心地の悪さみたいなものがこんなにアドレナリンを分泌させることに気づいてしまったライカ。

どう転んだって楽しいショーの見せてくれる夢心地と、おいもっと見せろ~早く教えてくれよあるんだろカオリ~~という居心地の悪さがブレンドされると至上の快感が生まれることにも気づいてしまい、ああこのまま完結まで、下手したら完結してもピースが足りない喉の渇きに喘ぎ続けるのかと思うとまーーーー完走するまで死ねませんね。


で、ライカは年末の予感を確かめに行った場でもあります。

結論、第六感はあまりに正しかった。内藤大希はじめましたよろしくお願いします。

今年も推しが板の上で幸せになってくれない…やだ胃が痛そう……

ただかわいそうだから萌えるのではないことも言い訳しておきたいんですが(否定はしねえ!)、闇とか苦しみとか過去とか因縁とか、そういう人の痛みを背負える役者が好きなんですよね。痛くて痛くてたまらない第三者の人生を宿せる人。

生足トランクスの寸劇から絞り出すような「助けて…」への落差のジェットコースターっていうかもうフリーフォールがたいへんクセになるんですが、ところであの振れ幅はないとうたいき何パーセントですか?7割くらい?*2

あとこの人の歌をもっともっと浴びたい。きっと、闇や陰を歌える役者なのだろうとも。目が醒めるようなソロをもっと聴きたいしその度に引き返せなくなりたい。
アニのジャケットプレイを観測し損ねた痛恨のミスは生涯引きずり続けるのでダンスももっともっと観たい。

今日の席はRの登場シーンがよく見える位置で、あのはっとするような佇まいと眼差しに間近であてられてしまったのはひとつの大きな誤算です。
あと、カテコのRがなんだか異様に幼い表情を浮かべていたように見えて、毎公演こんな顔を見せて幕が下りると思うとやめられるわけないじゃないですか。
レミゼごっこが遊びだった小学生と、自身の生き方を職業ミュージカル役者と言い切る仕事人が棲み分けるでもなく共存するちょっと変わった人だなとも思いました。*3もっと言えば、火傷を承知で悪い男に惚れてしまったような高揚感。

ライカというシリーズも同様で、みんなが言うような悪いヤツじゃないの…一目で他と違うってわかったの…もっと会って話せばお互い分かり合えるから…大丈夫危ないことはしない…みたいな言い訳をブツブツ繰り返しながら完結を迎える未来が見えています。

この数年間、とりわけ昨年、内藤大希という役者を知らないままのうのうと生きてきた自分をぶん殴ってついでに17年2月の自分のことは滅多刺しにしたいんですが、そうは言ってもわたしが明治座で好きになったのは1年前の彼ではなくて、空想組曲に出てレミゼで帝劇に立った人なんです。好きになるのには理由があるし、その必然のもとでこれから知らないことをたくさん知っていくしかないんだなあ。ちなみに、知らないことしかないってすっごく楽しいです。


以下、ペルマネントの従業員のこと。

ライカはBBの、もっと言うなら辻いってんしんにょう君の成長譚であると言い切れるくらい、彼の勘がこの作品にぴったりハマっているような心地がしました。きっとこの先誰よりも化けていく人。

バトラーはもっとやれるし今度はもっとやらなきゃダメ。

インスペクターはいちばん含みのある人物で、つっけんどんな人当たりの悪さとラップがいい味出してる。外の世界を知っていて知ろうとしない人のように見えたなあ。

キーパーかわいい。ずるい。ニコ生特番で内藤くんが彼の歌の話を熱心にしていたのが印象的で、そう語る目が表すのは嫉妬なのか何なのか、だけどただ褒めているだけではない何かを感じずにはいられなかった。

アッシャーの高崎くんは、前の事務所にいた頃に顔と名前を知った人なのでなんだか感慨深くもあります。芸歴長い割に新人くささが抜けないあの感じが、料理していく中でアッシャーのスパイスになる可能性は大いにある。

メートル・ド・テールの岩くんはいい芝居をする!ツッコミどころの多い役回りなのでコミカルさが引き立つというのもあるけど、声の出し方からして心得ているものが厚い印象がありました。これから順調にどんどん面白くなるはず。

FCが平牧くんへの宛て書きという点について詳しくお聞かせ願いたいのだが。なんだあのバゲットキチは。FCとRの腹の内が見えない絡みはいくらでも観たいですね飽きるほど観たいですねおい見せろ見せてみろあるんだろカオリおい

ストレートの芝居でいえばみりんと岩くんが頭抜けていたと思うんだけど、たとえ役者として欠けているものであったとしてもそれぞれの味がキャラクターを責任もって育てていくような作品だと思うのですごく楽しみです。あと全員の声のバランスがとても良いのでいつまでもユニゾンを聴いていたい。CD買います。

ホテルもののミュージカルでこの箱?という違和感はもちろんあるんだけど、ホテルのアンダーグラウンドを垣間見るうえではあのくらいのちぐはぐさを残した小屋がちょうどいいのかなという気がしたり。まあ腰と肩は犠牲になるけど。

ライブハウスの柱に貼られたペラ紙一枚で、あの場に足を踏み入れた全員が強引にペルマネントのゲストになれる力強さなんかも嫌いじゃない。全てを捨てて、昨日までのことは忘れて眠るのがペルマネントだから。。スレイジーみたいに、これから物販にもそういう雰囲気が表れるのかなあ。ルームキーとアメニティ欲しいからアンケート書きます。


とにかく言いたいことはひとつ、ライカが完走するまで死ねません。末長くよろしくお願いいたします。



大事なことを追記し忘れていました、DAY ZERO吐くほど死ぬほど楽しみです。みんな早く映画観て。今すぐ最後まで観て。

*1:Kステと同じ道を辿ってる気がしなくもない

*2:7割だそうです

*3:る年の直後に読んだ、2年くらい前のローチケのインタビューを思い浮かべつつ